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予後

予後
退院後の、とりあえずのご報告です。そりゃあ飲みました。3か月間の禁酒生活からの解放ですからね。朝から晩まで、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ウィスキー、なんでもかんでも飲みました。禁じられていた煙草も吸いっぱなし。新聞はむずかしくて読まず。テレビはバカでもわかるのでだらだらと見ました。これじゃあ、もとのもくあみとわかりながらの堕落です。バカは死ななきゃなおらない。
1週間後、反動がきました。胃がでんぐりかえって、朝から晩まで今度は嘔吐、嘔吐、嘔吐。サルトルの日々。3日間ほど、吐きつづけました。もちろん、ほとんど食べることもできない。バカは死ななきゃなおらない。
しかし出所してみると世の中は、すべてコロナであった。それで思うのは、病院ではたらく関係者である。医者も看護師も危機の最前線ではたらいている。面会謝絶の孤絶した状況のなかで。ついこないだまで私はそこにいたので実感でわかる。毎日話していた看護師さんたちのことを思い出すことがおおい。まさに白い天使たちである。24時間、身をていして働いている。
そうして彼女たちのことを思い出すことがおおいのだが、ここにきてじんわりと目にうかんでくるのが掃除婦のオバサンたちである。病室や廊下やトイレを毎日モップで掃除していた。わたしの病棟には4人ほどがいたが、全員50代か60代。。みんな元気。わたしはよく彼女たちと冗談をいったり、憎まれ口をかわしたりした。彼女たちもコロナの最前線にいる。
彼女たちはいつも笑顔だったが、いろいろあったのだろうなと思わせる笑顔だった。精神病院の掃除婦という仕事に応募するとき、彼女らはどんな思いだったのであろうか。
退院の日、私は荷物を整理し、いらなくなったバスタオルや風呂桶、シャンプーなどをすこし会話を交わしたことのあるSさんに「よかったら、これ使ってください」といって渡した。彼女は「わぁ、うれしい」といって素直に受けとってくれた。

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オリーブ君

喉頭がんの患者が、タバコが旨いうちは軽症だ。重症になったらタバコ自体が欲しくなくなると豪語していたが・・・。
人間の死亡率は100%だから誰に迷惑をかけるわけでもなく、好き放題にやってみるのも一興かと思う今日この頃である。
by オリーブ君 (2020-05-05 08:06) 

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