NZ地震ー2
昨日の昼、ニュースでクライストチャーチの大地震を知ってから、私はだらだらと酒に逃げている。あれから朝まで飲みつづけ、きょうも起きてから飲んでいる。友人たちの顔が目の前に浮かんでは消えていく。
きょうの午後、カースティンと彼女の子供たちの無事は確認できた。パメラというNY出身の翻訳家で、東京在住のカースティングの親友からのメールで知った。
日本のテレビではほとんど言われていないが、クライストチャーチは150年ほど前に、沼地を埋め立ててつくった街なのである。だから、今回の地震でも地盤の液状化現象が起こったのであろう。そこに造ったレンガの建物が崩壊した。ニュージーランドはたしかに火山国だが、クライストチャーチは地震が起こる確率は低かったそうである。たしか、神戸もそうだった。今回の地震は、地震学者によると980年に1回という確率と言われていたそうだが、今回それが来た。
私には愛国心というものがほとんどない。日本という国をそれほど嫌いではないが、さしたる愛着もない。日本に生まれたから、日本人だというほどの感覚である。というよりも、自由に駆使できる言葉が日本語だから、日本人ということだろう。なにしろ、いままでNHKの大河ドラマというのを見たことがないのである。2、3度見ようと努力したが、ただただ退屈して途中でやめた。日本の歴史というのにも、まったく興味がない。
これは、たぶん個人的で、体質的なものであろう。コスモポリタンで、アンポンタンなのであろう。
で、今回の災害をニュースで見ながら自覚したことがある。
私は、故郷の北海道の町よりも、いま住んでいる東京よりも、クライストチャーチが好きだということである。
これは、どうしょうもない。クライストチャーチの街が崩壊するニュースを見て、激しく動揺したのである。
私は1970年頃からヒッピーとして、ふらふらと数年間に渡って海外の国を漂い歩いた。その後、ひょんなことから広告の仕事をするようになり、撮影ロケでまた多くの国々を知った。そして、ニュージーランドのクライストチャーチを何度か訪ねて、ここが私の理想とする場所だとおもった。
その理由は、ひとつだけ。現地撮影スタッフがそれぞれみんな、素晴らしかったのである。素朴で、上品で、ユーモアがあった。そしてどこに行っても、つつましく、それなりに、人間らしく生きている人々が暮らしていたのである。
ということで、私は4年余りをかの地に暮らした。事情があって、日本に帰ってきたが、事情が許せば私はやはりニュージーランドに暮らしたい。そして、かの地で死にたい。
ウィリーとピーターは連絡とれましたか?すごく心配です。
by KEVIN (2011-02-23 23:13)
まだです。
by 渡辺裕一 (2011-02-23 23:27)
ピーターのブログ「Trout Tales 」で、彼の無事を確認できました。
by 渡辺裕一 (2011-02-24 13:55)
よかったです。すこし安心しました。
なので酒量を半分にしてください。
by KEVIN (2011-02-25 00:49)